家族
お盆。小学生時分、お盆は隣町の母の実家で過ごすのが通例だった。私にとってこの泊まりがけの2日間は一年の中でも突出して特別な時間だった。仏さんを祀る赤い布を敷いた段々と、そこにあげたお膳を夕食としていただくのが恒例だったが、食の細い私はなぜか…
珍しく嫁と休日が一緒。彼女がインド料理、つまりはカレーを食べたいというので、淡路町の百名店に行きました。そして思ったこと。これは、本当に個人的な味の感じ方なのだけれど。カレー(ハヤシライスも)は家で作って食べるのが一番美味しいです。こうし…
10歳といえば小学4年生だ。自分の人生で最も愛すべき1年とよく振り返るこの年。澄んだ青空、気持ちの良いお天気の日。私は父と、バッド、グローブ、軟球を持ってアパートの側面(裏側)に歩いて行く。妹も一緒。彼女は何時でもどこでも、くっ付いている。気…
車の運転を殆どやらない。若い頃、運転をしない日の方が珍しかった。昔は良かったなどとベソをかくのは腹立たしいが、こればかりは仕方ない。さて、今日はお墓参り。義理母、義理妹、嫁、息子、私、鮨詰め状態で、迎えに来てくれた義理妹の車に乗り小平霊園…
暖簾に腕押し、と言う言葉がある。手ごたえのないこと、想定した反応がないことだが、先にプチ自慢したマランツのアンプがまさにその言葉にぴったりな状況を作り出すとは、トホホ!暖簾=息子 である。「どーだ?この音。繊細で、言葉にならない独特な佇まい…
復興道路の工事でダンプカーが右往左往している。僕のレンタカーは彼らに挟まれて、行き先が分からなくなっている。2017年3月父母の様子を見るために、急遽帰省。 橋を渡り切ったところで、曲がるはずの道がなく一時的な迂回路が用意されていた。復興道路埃…
随分昔になる。大宮にジョンレノンミュージアムってのがあって、家族で行ったことがある。小スペースでビデオが流れており、その中で、ヨーコが「この時、ジョンの命が終わりました」とポツンと言うのである。途端、涙が次から次と出てくるのには驚いた。滝…
退院の日。父母と駐車場に向かっている自分に、これほど太陽が容赦ないとは思いも寄らなかった。異様に眩しく、フラフラする。アパートに帰ると、布団が敷いてあり、僕は横になって目を閉じる。病院のベッドとは違う、母の用意した清潔な寝床。とてつもなく…
こんな真夜中。ステージピアノで、ドビュッシーの「雨の庭」をさらう人っているのかね。素敵なタイトルだが、自分がこのタイトルから想起するイメージとは随分違っている。僕の脳裏にある雨の庭なら、もっと簡単なんだけどなぁ、、、笑外の雨模様を見つめる…
10月28日 9時雨の中、ゴトゴトとスーツケースを押して家族三人出発。駅に行く途中で青空となる。10時42分新幹線に乗車→ 昼を車中で。上野駅で買った山登りの海苔弁当をいただくが、なかなか美味しい。→13時41分 新花巻で北上に帰って仕事をしているデザイナ…
「寒いなぁ。」天気予報では11月中旬の気温と言っている。先ほど雨の中、近所のコンビニで切手と牛乳を買って来たのだけれど、何だかそれも一仕事な感じでした。切手は、横浜に住む妹に送る封筒に貼る。施設に入所してもう3年になる母関係の書類が複数枚入っ…